25億円稼いでも“大戸屋”が好き【要約】お金と幸福の黄金比（イングリッシュおさる）

こんにちは、ブロガーのキクタリオです。

このブログでは、年300冊の本を読む私が、ビジネス書や小説などの要約をお届けしています。

今回は『お金と幸福の黄金比（イングリッシュおさる著）』を紹介します。

こんな人が読むべき本です。

著者のイングリッシュおさるさんは、YouTubeやSNSを活用した英語教育事業を展開し、1年で月商3.6億円を到達した人。

今はYouTubeマーケターとしても活動しています。本書はそんなイングリッシュおさるさんが、「お金の哲学」を語った1冊です。

最速で億を稼ぐ方法

最速で億を稼ぐために知っておくべきことは以下である。

• 自分の知識を売るビジネスが最強
• 最強のプラットフォームはYouTube
• ビジネスは無料相談から始める

具体的に解説する。

自分の知識を売るビジネスが最強

現代で最強のビジネスは「自分の知識を売る」、いわゆるコンテンツビジネスだ。コンテンツビジネスには以下のような強みがある。

• 利益率が高い（無形商品を扱うため）
• 広告費が不要
• 値段を自分で決められる
• 幅広いジャンルで展開できる

「Web媒体で稼ぐ」というと、一昔前はアフィリエイト（成果報酬型広告）が定番だったが、アフィリエイトは他人のビジネスに依存するため、安定して稼ぎ続けるのは難しい。

最強のプラットフォームはYouTube

ビジネスで最も強いプラットフォームはYouTubeである。なぜなら、YouTubeでは「集客」と「（見込顧客の）育成」が同時にできるからだ。

X、Instagram、TikTokなどのSNSも流行しているが、これらはビジネスの認知を高める効果はあれど、質の良い顧客を育成する機能は無い。

長尺で質の高い動画を資産として積み上げられるYouTubeを、ビジネスの起点に考えるべきだ。

ビジネスは無料相談から始める

億を稼ぐビジネスは、以下の手順で行う。

• 無料相談
• モニター生募集
• 商品・サービスを磨きこむ
• 受講生対談動画を出す
• 個別指導をスクール化

この5手順を丁寧にこなすだけ。

自分が他者に価値を提供できる領域を定め、まずはSNSやYouTubeで無料相談に応じる。

相談内容を基にサービスの大枠を決め、安価でモニター生を募る。モニター生とのやり取りを通じ、商品・サービスを改善する。

成果が出たら受講生との対談動画で「信頼」「透明性」を訴求する。事業が拡大するとリソース不足になるので、個別対応部分をコンテンツ化し、工数を減らす。

ただこれだけ。あれこれ考える前に、まず無料相談に乗って行動するので、サービスの質が速く向上する。

本書の中では、億を稼げるジャンルが50個紹介されている。ここだけでも見る価値はある。

お金持ちを続ける哲学

億を稼ぐなんて途方もないほど難しく感じるが、実は稼いだ後も「お金持ち」であり続けることはもっと難しい。

「お金持ち」であり続けるために、以下が重要である。

• 生活水準を上げない
• 家・車・時計は投資しない
• 時間、健康にもコスト意識を持つ
• 信頼できる人にこそ気をつける
• 自分軸で幸福を見つける

生活水準を上げない

少しお金を稼げたからといって、見栄を張って生活水準を上げてはいけない。収入が減っても生活水準は簡単には下げられず、結果として破産するケースもあるからだ。

また高級なサービスは期待値が高い分、実際に使ったときの満足度と期待値の差は意外に小さい。「期待外れだった」なんてこともよくある。

一方、いわゆる庶民的なサービスは期待値がそこまで高くないわりに、満足度は高い。むしろそういう状態をキープする方が幸せなのではないか。

著者は3年で25億円を稼いだ今でも、筋トレ→サウナ→大戸屋という流れに人生の幸福を感じる。

家・車・時計には投資しない

お金持ちでありたいのなら、家・車・時計は絶対買ってはいけない。典型的な「見栄をはるための買い物」だからだ。

だいたい、物欲を満たすだけでは、一時的な幸福しか得られない。

よく「高級外車は値崩れしない」「都心のマンション価格は上がり続ける」なんていうが、実際にはそんなことはない。

時間、健康にもコスト意識を持つ

お金を使うときは、もれなく時間も使っている。時間を使うと、その分、ビジネスに充てる時間が減り、結果としてお金が減る。

この「お金を使う時間」にもコスト意識を持つべきだ。

また長く働き続けるためには健康管理も重要。体調を崩して働けない時間が生じるのはもったいない。筋トレは丈夫な身体を作り、長く働くために重要である。

信頼できる人にこそ気をつける

自分の稼ぎのレベルが上がると、「自分をだまそうとする人」のレベルも上がる。

何年も付きあいがあって完ぺきに信頼していた人から、ポンジスキームなどの詐欺話を持ち掛けられることは日常茶飯事。

何かの分野で成功した人は「自分は他の分野でも成功できるはず」という傲慢さを持っている場合もある。そこにつけこんだ詐欺はあふれるほどある。

自分軸で幸福を見つける

結局、お金に依存した幸せでは真の幸福は得られ無い。

他人から自分が成功者として見られたい、というような「他人軸」ではなく、さりげない日常の中にこそ幸せを見つけるべきだ。

たとえばそれは、家族との触れ合いでも良いし、少しだけ美味しいご飯を食べることでも良い。

お金を使わずに自分を満たす方法を知れば、人生は幸せに送れる。

キクタリオの感想

本書は豊かな生活を送りたいと考えている方に非常に有益です。というのも、お金を稼ぐまでのノウハウが具体的に語られているからです。

「ネットビジネスや投資で稼ぐ」をテーマにした本は山ほどあります。しかしその多くは、読者の射幸心をあおることを優先し、内容が薄いものばかり。

その点、本書は一線を画しています。ビジネスの手順だけでなく、稼げるジャンルまで公開されています。あとは行動するだけ。これで1,500円は安すぎます。

また「そもそも人生の幸福とは？」という点に踏み込んでいるのも、この手の本にはなかなか無い視点です。

少し成功したからといって、見栄を張って生活水準を高めるのは危険。お金で買える幸せは、いずれ身体が慣れて幸せが薄まる。

ひと昔前の「ヒルズ族」のように、豪遊ぶりをひけらかす成功者とは全く価値観が違います。

「お金を持てば豊かになれる」という前提がそもそも間違いなのだということに気づかせてくれる点でも、まぎれもない良書です。

また同氏が英語のコーチングサービスで得た知見をまとめた『元・手取り18万円の貧乏教員が起業1年で月商3.6億円を達成したSNSマーケティング術』もおすすめです。あわせてどうぞ。